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8月の家族たち 2016/05/11



5/11(水) 18:30
シアターコクーン
S席 10,000円

バイオレット : 麻実れい
バーバラ : 秋山菜津子
アイビー : 常盤貴子
カレン : 音月桂
スティーブ : 橋本さとし
マティ・フェイ : 犬山イヌコ
ジョナ : 羽鳥名美子
リトル・チャールズ : 中村靖日
デオン : 藤田秀世
ジーン : 小野花梨
ベバリー : 村井國夫
チャーリー : 木場勝己
ビル : 生瀬勝久

作 : トレイシー・レッツ
上演台本/演出 : ケラリーノ・サンドロヴィッチ

こんな演劇を待っていた!
劇場に着いたら、公演時間の貼り紙があって、なんと3時間15分(休憩2回)!見る前から撃沈覚悟の諦めモード。

が、予想に反して、すっごく面白かった~。仕事帰りに演劇を見ると、(時間の長短はあるが)ほぼ毎回意識を失ってしまう時間があるのですが、この日は一瞬たりとも眠くなることなく、最初から最後まで集中して見ることができました。外国戯曲(しかもこんなに長い)をこんなにも面白く、こんなにも分かりやすく…全ては脚本、演出次第なんだなと思いました。

公演時間は長いのですが、スピード感があり、自殺、出生の秘密、不倫、近親相姦?など…ちょっと韓ドラ的なびっくりエピソードが次々に出てきて、どう展開していくの~と話に引き込まれあっという間にラストを迎えたという感じです。

キャストは全員演技派の方ばかり。高い演技力が、ぶつかり合って、絡み合って、ものすごく迫力がありました。中でも、バイオレットとバーバラのバトルはすごかった^^;
皆さんそれはもう素晴らしかったのですが、特に麻実れいさんの存在感に圧倒されました。

バイオレット(麻実さん)は、ガンに侵されていて、薬の飲みすぎで精神に異常をきたしているようなのですが、もう本当に危ないくらいの異常さと正常な時のものすごく冷静な感じ、その正常と異常の切り替わりのすごさについていくのが大変なほどでした。最後に、全てを見抜いていた事が分かった時にはぞわっとしました。こんな役を毎日演じていたら、精神が摩耗しそうだなと…役者という仕事の偉大さを感じさせられたのでした。

1幕では登場せず…さとしさんと音月さんは本当に出てくるのだろうかと少し不安になった頃にお二人が登場しました(笑)

最初に音月さんが出てきた時、あまりの美しさに息をのみました。ものすごく華があって、舞台の空気の色が一瞬にして変わったように見えました。一見、空気の読めない脳天気な末っ子っぽいのですが、本当はすごく寂しがり屋で幼い頃から心の中に影を抱えているようで、その辺の演技がとてもよかったです。

さとしさんは、見るからに胡散臭い(誉めてます) 子供にマリファナ吸わせて、うわっ危なーいというギリギリの演技に超ドキドキしました。こういう個性の強い役もうまく消化されて、本当にうまいよな~と思いました。

ジーン役の小野花梨ちゃん、実は麻実さんの次に気になる存在でした。演技がものすごくうまい。実年齢は分かりませんが、14歳の役で、小生意気でませているけど、少女らしいみずみずしさと憂いをあわせ持ち、独特の雰囲気を持っている女優さんでした。親戚のおばさんにこんなに大きくなっちゃって~と何度も胸を揉まれまくったり(笑)、さとしスティーブとのかなり際どいシーンなど、体当たりシーンも堂々と演じていました。観劇後すぐさまプロフィールを確認したら、子役から活躍している17歳だそうです。これからも注目していきたいと思います。

2幕のディナー場面の演出が面白かったです。テーブルがゆっくりと盆で回転しながら舞台中央に移動します。言葉と感情のやりとりが何か心理ゲームみたいで、キャスト全員の表情が順番に見えるようになっているので、その心の内を探るのも面白かったです。

母親と3人の娘が話の中心となっていますが、この3姉妹それぞれのキャラクターとそれぞれの母親との関係が実にうまく描かれているなと思いました。3人それぞれの立場とか親や家族に対する感情とか、長女は長女らしく、次女は次女らしく、末っ子は末っ子らしく…それぞれに、うん分かるわ~と感情移入しまくりでした。

最初は夫婦2人だけだったのが、お手伝いさんのジョナが来て、ベバリー失踪後に1人2人と家族がどんどん集まって来てどんちゃんやった後、1人2人と去っていって、最後はバイオレットだけになります(ジョナはいるけど) 何となく、人はひとりで生まれてひとりで死んでいくみたいなちょっと哲学的なメッセージも勝手に受け取ってみたりしました。大なり小なり、どんな家族にも問題があると思うし、家族の死も誰もが向き合う問題だと思います。この家族はちょっと問題がありすぎると思いますが、見ている人はどこかしらで共感できるのがこの作品の魅力ではないでしょうか。

こういうヒューマンベースなんだけど、ブラックでシュールな作品大好きです。長い公演時間にも関わらず、とても楽しめました。これからも、こういう分かりやすくて楽しめる作品に出会えますように。

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